学びの航路……プログラム選択支援のための提案型ナラティブガイド|Chapter 3


CHAPTER 3  VOYAGE LIST … チャプター3 航路リスト

Voyage 08.
身体・言語・行動とケアのテクノロジー
〈脳科学 × 神経再生 × 行動・コミュニケーション支援技術〉

Voyage 09.
感性と経験のデザイン
〈五感 × 知覚 × 表現・UX〉

Voyage 10.
サイバー・フィジカル・リアリティ
〈デジタルツイン × VR × 現実の再設計〉

Voyage 11.
都市システムと未来モビリティ
〈都市データ × エネルギー × 社会基盤〉


VOYAGE 08.
身体・言語・行動とケアのテクノロジー
脳科学 × 神経再生 × 行動・コミュニケーション支援技術

この航路で扱う「問い」

ケアとテクノロジーは、人の身体機能や言語能力、すこやかな生をどのように支え、
より良く生きる力をいかに引き出せるか?

「助けるケア」から「可能性をひらくケア」へ。
神経再生や言語機能の解明といった脳科学の最前線、
歩行支援モビリティや、人の行動や状態を理解する情報技術に、
非言語コミュニケーション支援まで——。
テクノロジーは、人の尊厳や主体性、温かさを損なわずに、
自立や社会参加を、どのように後押しできるのでしょうか?
医学・脳科学・情報工学・デザイン・比較社会文化学が交差する地点から、
「人に寄り添う技術」を活かす、新しい〈知〉の可能性を探ります。

■ 従来の治療・支援モデルを超え、人の可能性を引き出す発想
■ 身体・認知・行動への深い理解にもとづくテクノロジー・デザイン
■ ケア現場の課題と技術実装をつなぐ現実的な視点

■ 医療・福祉・リハビリ、神経科学に関心がある人
■ 技術やデザインで自立支援・異文化交流・QOL向上に関わりたい人
■ 人間行動の理解をものづくりやサービス設計に活かしたい実務者

■ 障害や加齢による制約を軽減する身体・言語支援技術の普及
■ 人とテクノロジーが協調する、自然で負担の少ないケア環境
■ 「支える人・支えられる人」双方が尊重される社会

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No. 39 16-17-オ 2H

迫坪 知広 
芸術工学研究院 ストラテジックデザイン部門 助教

サーバント型モビリティとは人自身のモビリティを支援するプロダクトです。体力の低下・体の痛み・外出に対する不安から、歩くという行為を避けていた方に、サーバント型モビリティと一緒に外出することで、歩くことを楽しんで頂きたいと考えています。このようなサーバント型モビリティの概念設計を紹介し、その社会実装のあり方について協議する機会とします。

3月16日(月) 17:00~ オンライン

No. 27 16-10-ハ 1F

荒川 豊 
システム情報科学研究院 教授

スマートフォンやスマートウォッチには人間の行動を測るセンサが多数搭載されています。AIの進展により、こうしたセンサによって、人が何をしていて、どのような状態であるかを情報システム側が把握できるようなっています。そして、人の行動を先読みしたり、心理状態を推定して次の行動を促したりする世界がすでに広がりつつあります。本講義では、情報工学だけはなく、心理学、経済学、医学、都市工学などさまざまな分野が関わる学際的研究について、基盤となる技術から応用事例について紹介します。

3月16日(月) 10:00~ ハイブリッド

No. 69 19-13-ハ 3I

入江 剛史 
病院 脳神経内科 医員

中枢神経傷害部へ集積する免疫担当細胞のミクログリアに着目し、この細胞にたったひとつの転写因子NeuroD1を遺伝子導入するだけで、機能的な神経細胞へ直接分化転換(ダイレクトリプログラミング)することに成功し、さらに血管内閉塞法で作製した局所脳虚血モデルマウスの亜急性期に傷害中心部へ集積したミクログリアを神経細胞へと分化転換することで、機能回復が得られることを明らかにしました。現在、脳梗塞慢性期や老年期マウスに対して有効か検証しており、失われた神経細胞を補充することができる、まったく新しい神経疾患治療法の開発を目指します。

3月19日(木) 13:00~ ハイブリッド

No. 40 17-10-ハ 1F

太田 真理 
人文科学研究院 准教授

言語学と脳科学を融合した「言語脳科学」の視点から、脳がどのように言葉を生み、理解するのかを解き明かします。加えて、脳機能計測や脳刺激を用いた最新の研究成果をもとに、言語障害の治療や外国語学習への応用についても紹介し、人が自由に言葉を使える社会の実現を目指す言語脳科学の研究最前線をわかりやすく解説します。

3月17日(火) 10:00~ ハイブリッド

No. 78 20-13-オ 3E

吉嶺 加奈子 
比較社会文化研究院 講師

外国人が急増している昨今、日本人も外国人も言葉での意思疎通が難しい場面が増えています。「言語の壁を乗り越えるために、非言語コミュニケーションが使えないか?」と考えました。万国共通とされている表情から感情を推定するAI表情解析システムをとおして、お互いの感情を伝えることでコミュニケーションを支援するための実証研究を行っています。講座では、タイの「13のほほえみ」の説明、既存のAI表情解析システムの問題、そして現在検証しているタイを中心とするアジア文化圏に対応したAI表情解析システムのプロトタイプについてお話します。

3月20日(金) 13:00~ オンライン


VOYAGE 09.
感性と経験のデザイン
五感 × 知覚 × 表現・UX

この航路で扱う「問い」

「心地よさ」や「感動」は、
人の感覚や経験からどのように生まれ、どう設計できるのか?

機能の先にある「心地よさ」や「感動」は、
どのように生まれるのでしょうか?
音、色彩、質感、触感、食体験——。
主観的で捉えにくい「感性」や「経験」を手がかりに、
人の心や記憶に響くプロダクトや空間の設計へとつなげる
芸術工学(デザイン×エンジニアリング)の試みから、
アート表現における実践的なアプローチの理解と体験へ。
感性と論理、科学と表現が交差する学際領域を、
具体的な実践事例をとおして横断的に学びます。

■ 「感性」や「心地よさ」を捉えるためのアプローチ
■ 五感に訴えるデザイン/アートワークの実践例
■ 人の記憶や感情を揺さぶる体験設計(UX)の思考法

■ デザイン・人間心理・工学の融合に興味がある実務者
■ 感情を動かすものづくりやUXデザインを学びたい人
■ アートや音など五感に響くコンテンツ制作や鑑賞体験の設計に挑戦したい人

■ 感性と経験を起点とした、新しい表現・文化・教育の設計
■ 他者と共有可能な体験価値の創出と社会への波及
■ 個人の感覚特性に合わせたパーソナライズド・デザイン

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No. 46 17-14-オ 1C

平松 千尋
芸術工学研究院 教授

色覚の生理学的仕組みはよく研究されていますが、「赤の赤さ」といった質的経験(クオリア)が生じる原理は明らかではありません。これは、他者の色の経験が自身と同一であるかを確かめることの困難性を示しています。色覚の多様性に着目したこの問題へのアプローチを紹介します。

3月17日(火) 14:00~ オンライン

No. 72 19-15-オ 4B

土屋 潤  
芸術工学研究院 講師

人が暮らす空間をより快適にするため、あるいはその地域の材料を私たちの生活のなかで生かしていくために、建築材料の色彩・質感、成分、経年変化などを調査・研究しています。この研究は、新しい材料=新素材をつくるのではなく、すでにあるものを「再発見」するイメージです。本講義では、木材と煉瓦(れんが)について取り上げ、身近な材料を「再発見」していきます。

3月19日(木) 15:00~ オンライン

No. 51 17-17-オ 2H

北條 知子 
芸術工学研究院 音響設計部門 助教

これまで世界各地で行ってきた音の実践を、実演をとおして紹介するとともに、音の聴取をとおして、場所と風土を捉えなおします。音を手がかりに、場所の特徴や、そこから抜け落ちてきたもの、そして未来において補完されうるものについて考えます。

3月17日(火) 17:00~ オンライン

No. 88 21-15-ハ 4I

緒方 胤浩 
未来社会デザイン統括本部 助教

フードデザインとは、食をより良い体験にするためのデザイン的アプローチです。新たな技術や素材と人々の暮らしをつなぐデザインの役割が、いま食の領域でも注目されており、海外や国内の大学でも研究が進んでいます。本講座では、フードデザインの基本的な考え方と、国内外の先進事例を紹介します。さらに、フード3Dプリンタを活用した食のデザインの可能性を、実演と試食を交えてご紹介します。

3月21日(土) 15:00~ ハイブリッド

No. 63 18-16-オ 1D

秋田 直繁 
芸術工学研究院 人間生活デザイン部門 准教授

本講座では、私が日頃取り組んでいるプロダクトデザインの研究・教育事例をもとに、「システミックデザイン(デザイン思考とシステム思考を統合したデザインアプローチ)」の視点から、体験がどのような関係の中から生まれるのかを読み解く考え方を紹介します。IoTを用いた事例などをとおして、人やモノといった要素間のつながりを可視化し、生じうる体験を構想するデザインのアプローチを解説します。

3月18日(水) 16:00~ オンライン


VOYAGE 10.
サイバー・フィジカル・リアリティ
デジタルツイン × VR × 現実の再設計

この航路で扱う「問い」

現実と仮想の境界を拡張するデジタルツイン/VRは、
私たちの環境や身体の捉え方をどう変え、どのような社会や技術の設計を可能にするか?

現実と仮想の境界を行き来しながら、
環境・身体・社会基盤を再設計する視点を学びます。
住環境と人間の相互関係を予測・評価する「デジタルツイン」の活用から、
VR(バーチャルリアリティ)を
「現実を再設計するための思考の道具」として捉える視点、
さらには、全天球映像を用いた医療教育や、
AIによる「人の姿勢」の設計研究まで。
情報空間と現実空間を往還しながら、
予測・可視化・拡張という観点から
「新しい現実」を構想し活かすためのアプローチについて学びます。

■ 現実環境や人体を再現・予測するデジタルツイン技術の理解
■「xR(VR/AR/MR)」による知覚拡張の視点
■ VR実装や全天球映像活用のアプローチ例

■ メタバース、デジタルツイン、DXの実務者
■ xR技術を社会課題の解決などに応用したい人
■ 現実と仮想の往還を活かしたプロダクトやサービス設計に挑戦したい人

■ 時間・場所の制約を超えた新しい働き方・学び方・治療法
■ デジタルツインを活用した都市・建築・医療設計
■ 身体データと知覚設計にもとづくパーソナライズドされた環境への展望

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No. 14 15-10-オ 2C

劉 城準 [ユ・ソンジュン/Sung-Jun YOO] 
エネルギー研究教育機構 准教授

健康・快適でかつ生産性の高い室内環境を創造するためには、室内環境要素と人体の相互関係を総合的に予測・評価することが重要な課題となります。本講義では、熱環境・空気質に代表される室内環境の質と人間の健康・快適性の総合評価を可能とする数値人体モデル (Computer-Simulated Person)とその活用可能性について紹介します。

3月15日(日) 10:00~ オンライン

No. 43 17-13-ハ 3A

福嶋 政期 
システム情報科学研究院 准教授

本講義では、Virtual Reality (VR)、Augmented Reality (AR)、 Mixed Reality (MR)といった、近年「xR」と総称されることもある技術を手がかりに、「現実とは何か」「私たちはどのように世界を知覚しているのか」を考えます。本講座を通じて、VRを単なる技術としてではなく、「現実を再設計するための思考の道具」として捉える視点を共有したいと考えています。

3月17日(火) 13:00~ ハイブリッド

No. 30 16-11-オ 1A

西村 英伍
芸術工学研究院 助教

人の姿勢や動作には「猫背」「脚組み」など多様な呼称がありますが、実務や研究で必要な細かさに対して語彙は不足している可能性があります。たとえばVR実装ではアニメーションを時系列骨格角度データとして扱い、管理には名称が不可欠ですが、生成AIやモーションキャプチャの普及により爆発的に増加したデータに対する命名が今後のボトルネックになりえます。本講演では座位作業の観察にもとづく分類と命名の試みを紹介し、AIが「座り」を扱うための設計論点を議論します。

3月16日(月) 11:00~ オンライン

No. 62 18-16-ハ 3A

上田 真太郎 
病院 国際医療部 アジア遠隔医療開発センター 特任講師

本研究では、Meta Workrooms および Virbela を対象として、医療教育における画像品質を評価しました。その結果、Meta Workrooms では教育目的に対して画像品質が不十分である一方、Virbela では高解像度画像よりも低解像度画像共有のほうが良好な画像品質を示すという結果が得られました。今後、メタバースプラットフォームを用いた遠隔医療教育の発展には、医療教育に適した画像品質の向上が重要な課題であると考えられます。

3月18日(水) 16:00~ ハイブリッド

No. 61 18-15-オ 3A

久田 由紀子 
病院 国際医療部 アジア遠隔医療開発センター 特任助教

パンデミックや学び方の多様化により、医学教育や研修は、動画を用いたオンラインやオンデマンドでも行われる機会が急増しました。しかし、一般的な2次元の動画では研修者へ伝えられる情報に限界があります。全天球カメラはカメラ位置から全方位の映像を撮影するため、視聴者が自由に視点を変えられ、立体構造や位置関係、動きや相互作用の理解が容易となり、効果的な教育・研修を提供できる可能性があります。さらに臨場感、没入感に優れている点で有用です。本研究では全天球カメラを用いた医学教育動画の作成を試みています。

3月18日(水) 15:00~ オンライン


VOYAGE 11.
都市システムと未来モビリテ
都市データ × エネルギー × 社会基盤

この航路で扱う「問い」

データとシミュレーションは、
都市という複合システムを、どのように更新できるか?

都市は、エネルギー、情報、人の移動(モビリティ)が相互に結びつく
「複合システム」です。
また、人の移動・感覚・行動を形づくる
「現実(リアリティ)」そのものでもあります。
本航路では、都市を一体的な社会基盤として捉え、
データとシミュレーション技術を活用しながら、
その構造を可視化し、再設計する視点を学びます。
都市エネルギーの需要と供給を統合的に予測するシミュレーション技術、
住環境や人体の状態を再現するデジタルツイン、
人流や行動データの解析による都市活動の把握、
そして歩行支援モビリティやインクルーシブな公共インフラの設計まで。
データ分析と物理的空間設計を組み合わせ、
効率性・持続可能性・安全性・包摂性を備えた
次世代都市システムの構築について考えます。

■ 都市のエネルギーや環境をデータで統合評価する視点
■ 人流・行動データを活用した都市活動の可視化と最適化の考え方
■ 人のモビリティとインフラを統合的に設計する考え方

■ スマートシティ開発、交通インフラ、土木・建築の実務者
■ データやシミュレーション技術を、まちづくりに実装したい人
■ 新しいモビリティ・ツールやユニバーサルな公共空間の設計に携わる人

■ データとエビデンスにもとづく合理的な都市政策(EBPM)の推進
■ エネルギー効率や移動の快適性を向上した持続可能な都市設計
■ 多様な人々が安全かつ円滑に移動できる包括的・機能的な社会基盤の実現

航路11 関連講座例 | クリックして講座例を見る

No. 45 17-14-ハ 3C

住吉 大輔
人間環境学研究院 都市・建築学部門 教授

将来の街のエネルギーの姿を具体的に考えるための「都市エネルギーシミュレーター」を開発しています。建物や交通でどれくらい電気や熱を使うのか、太陽光などの再生可能エネルギーでどれくらいまかなえるのか、電池や熱をためる仕組み、効率のよい冷暖房(ヒートポンプ)などを組み合わせたときに、街全体でどう変わるかを計算します。結果をわかりやすく示し、無理のない脱炭素の計画づくりに役立てることを目指しています。

3月17日(火) 14:00~ ハイブリッド

No. 14 15-10-オ 2C

劉 城準 [ユ・ソンジュン/Sung-Jun YOO] 
エネルギー研究教育機構 准教授

健康・快適でかつ生産性の高い室内環境を創造するためには、室内環境要素と人体の相互関係を総合的に予測・評価することが重要な課題となります。本講義では、熱環境・空気質に代表される室内環境の質と人間の健康・快適性の総合評価を可能とする数値人体モデル (Computer-Simulated Person)とその活用可能性について紹介します。

3月15日(日) 10:00~ オンライン

No. 39 16-17-オ 2H

迫坪 知広 
芸術工学研究院 ストラテジックデザイン部門 助教

サーバント型モビリティとは人自身のモビリティを支援するプロダクトです。体力の低下・体の痛み・外出に対する不安から、歩くという行為を避けていた方に、サーバント型モビリティと一緒に外出することで、歩くことを楽しんで頂きたいと考えています。このようなサーバント型モビリティの概念設計を紹介し、その社会実装のあり方について協議する機会とします。

3月16日(月) 17:00~ オンライン

No. 27 16-10-ハ 1F

荒川 豊 
システム情報科学研究院 教授

スマートフォンやスマートウォッチには人間の行動を測るセンサが多数搭載されています。AIの進展により、こうしたセンサによって、人が何をしていて、どのような状態であるかを情報システム側が把握できるようなっています。そして、人の行動を先読みしたり、心理状態を推定して次の行動を促したりする世界がすでに広がりつつあります。本講義では、情報工学だけはなく、心理学、経済学、医学、都市工学などさまざまな分野が関わる学際的研究について、基盤となる技術から応用事例について紹介します。

3月16日(月) 10:00~ ハイブリッド

No. 47 17-15-オ 2I

羽野 暁 
芸術工学研究院 准教授

社会的マイノリティを包摂するインクルーシブな公共空間デザインの実践研究に取り組んでいます。文理横断した多領域の専門家で構成する「九州大学らくちんラボ」を組織、総合知を活用したインクルーシブな新しい公共空間の実装を進めています。議論を専門家に閉じず、幅広く多様なステークホルダーと共創するプロセスを重視しています。本講座では、インクルーシブインフラの整備手法について、実装事例を交えて解説します。

3月17日(火) 15:00~ オンライン